京都の貴船神社には「呪い」の噂があるって聞いたけど、本当?
貴船神社には神秘的な場所にあるためか、
確かにいろんな噂があるみたいですね。
京都の観光名所である貴船(きふね)神社は京都市左京区の鞍馬山にある神社です。私も訪れたことがありますが、京都市内の人気の観光地でありながら、山の奥に佇む独自の神秘的な要素を持っている場所です。
貴船神社には様々な噂があるようですが、その中でも特に「呪い」に関する噂がまことしやかに広まっていると聞きました。そこで今回の記事では、京都の貴船神社にまつわるちょっと怖い呪いの噂についてご紹介していきます。ただし、この情報を用いて悪ふざけをすることは控えてください。
あくまでも1つの参考情報として活用してください。
貴船神社の見どころや効果
貴船神社の呪いについて詳しく知る前に、まずは貴船神社の魅力やご利益について簡単に紹介します。
貴船神社は縁結びの効果が絶大なパワースポットとして知られています。この神社は、水の神様を祀り、京都を代表するパワースポットとされていて、古くから信仰を集めています。
貴船神社は縁結びや恋愛成就のスポットとして有名ですが、そのご利益は恋愛だけに限らず、さまざまな分野に及びます。また、この神社は大地のエネルギーが集まるスピリチュアルな場所とされ、運気向上にも効果的だと言われています。
さらに、貴船神社は四季折々の美しい景観が楽しめる場所でもあります。春には桜、夏には新緑と川床、秋には紅葉、冬には雪景色が訪れることで、一年中さまざまな美しい景色が楽しめます。季節ごとにさまざまなイベントも開催され、夏には納涼スポットとしても知られています。貴船神社は四季の移ろいが楽しめ、訪れる人々に魅力的な体験を提供しています。
貴船神社の基本情報
貴船神社は京都市内にありながら、鞍馬山のまさ山奥に位置する神社です。車で訪れるのがオススメですが、冬は雪が積もることも多く、雪道になれていない方は冬はあまりオススメできません。また山道は細い場所もあるので運転初心者の方は特に注意して運転してください。
貴船神社の所在地
貴布禰総本宮 貴船神社
〒601-1112 京都市左京区鞍馬貴船町180
貴船神社への車でのアクセス
京都駅から北へ約40分(約18km)、名神高速「京都東IC」から北へ約50分(約20km)、名神高速「京都南IC」から北へ約50分(約22km)
本宮(10台)と奥宮(15台)の前には有料の駐車場があります。料金は「2時間800円」です。台数に限りがあり、道も狭いですので混雑期には車での訪問はオススメできません。
貴船神社への公共交通機関でのアクセス
叡山電車「貴船口」駅から「貴船行」の京都バス【33系統】約4分です。行きは登りの山道ですが貴船川の川沿いを歩いて向かうのも自然を感じられて良いかもしれません。
地下鉄なら「国際会館」からの「鞍馬温泉行き」の京都バス【52系統】で「貴船口駅前」で「貴船行」の京都バス【33系統】に乗り換えて約4分です。
オススメは叡山電車でしょうか。座席を窓側に向けた「展望列車きらら」など、叡山電車でしか味わえない電車の旅が楽しめます。
貴船神社の呪いの起源
それでは、貴船神社にまつわる怖い呪いの噂について詳しく見ていきましょう。
貴船神社には、丑の刻参りと呼ばれる儀式や呪いの絵馬など、怖い噂が広まっています。こうした呪いの噂の起源についてご紹介します。
貴船神社の呪いは、平家物語に登場する話に由来しています。この物語は、謡曲や能の演目である「鉄輪」の題材ともなっており、そのストーリーは嫉妬に狂った女性が鬼に変身し、夫を呪うというものです。
「鉄輪(かなわ)」あらすじ 草木も眠る丑満時。この時間に神仏に参拝し、相手を呪う行為を丑の刻参りと言い、日本に古くから伝わる呪術である。 タイトルの「鉄輪」はこの呪術の際、頭にかぶるとされる五徳(火鉢などで火の上にヤカンを置く際に使用する道具)を指す。 自分を捨てて他の女を妻とした夫(ワキツレ)を恨み、現世で復讐を果たしたいと、毎夜貴船の宮に通う女(シテ)がいた。 この女が通う貴船の宮の社人(アイ)が、不思議な悪夢を見るところから物語は始まる。 社人はその夜、丑の刻参りをする女(前シテ)に会い、これこそが夢に言われた女だと、夢の内容を女に告げる。女は自分は人違いだと社人に言いつつも、形相が変わり、髪は逆立ち鬼と化していく。 その頃、女を捨てた元夫は夢見の悪い日が続くと、安倍晴明(ワキ)を訪ねていた。 晴明は男を見るなり「占うまでもない。女の恨みを深く受けている方のようだ。かの者が仏神に祈る数も積もったようだしあなたの命も今宵限り、私の調法でももう無理だろうよ。」と言い放つ。 しかし、男になんとか祈祷だけでもして欲しいと頼まれると「この上はなんとしてもなくなる命を転じてみよう。急いで供物を用意せよ。」と鬼を迎える準備を始めるのだった。
能を観る。「鉄輪」公演映像ノーカットでお届けします!”KYOTO de petit能 2021″ より
この物語が、今も語り継がれる貴船神社の呪いの由来となっています。物語によれば、陰陽師の安倍晴明によって呪いが解かれる結末となっていますが、人を呪うという行為の方は現在まで続いていると言われています。
丑の刻参りの起源
古代から霊験あらたかな場所として信仰されてきた貴船神社ですが、実は丑の刻参りの発祥地でもあります。
丑の刻参りとは、神社の境内で行われる呪いの儀式で、藁人形に五寸釘を打ちつけるもので、7日間続けると呪いの効果が現れるとされています。しかし、この儀式は他人に見られると効果がなくなり、呪いが自分に返ると言われており、非常に恐ろしい呪術です。
貴船神社には、丑の年、丑の月、丑の日の丑の刻にお参りすると願いが叶うとの伝承があり、これが丑の刻参りの由来とされています。
また、丑の刻参りの初めての女性は、宇治の橋姫であることが分かっています。橋姫は元々は貴族の子女であり、嫉妬に狂い、鬼になり夫を呪うようお願いしたと言われています。驚くべきことに、この嫉妬深い女性の物語は、現在でも宇治橋を渡るカップルを別れさせるというジンクスとして残っています。
丑の刻参りの現在
貴船神社の丑の刻参りの儀式は続いていると言われています。この儀式は深夜の1時から3時に行われ、神社の境内で藁人形に五寸釘を打ちつけるものです。7日間にわたり、儀式を続けることで呪いの効果が発揮されるとされています。ただし、これは非常に危険な儀式であり、他人を呪う行為という性格上、慎重に扱わなければならないものです。
実際、貴船神社の境内には、五寸釘が打ち付けられた藁人形が発見されており、その存在は今も残っています。特に貴船神社の奥宮周辺には、これらの藁人形が多く見つかると言われています。そのため、呪いの儀式の痕跡が今なお確認できるのです。
貴船神社は丑の刻参りは平安時代から行われていたと言われています。
本来の信仰は、先ほども書きましたが貴船明神が降臨した「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に参詣すると心願成就するというものであって、呪詛することは本来の意味ではありません。
呪いの場所とスピリチュアルな要素
さて、呪いの儀式の場所やその他のスピリチュアルな要素についても詳しく見ていきましょう。
奥宮は貴船神社の中でも最も呪いの噂が広まっている場所です。
昼間でも薄暗い杉林に囲まれており、大木の幹には新旧さまざまな藁人形に五寸釘を打ちつけた跡が不自然な穴として現れています。奥宮の本殿の下には気が集まる龍穴が存在し、非常に厳かな雰囲気が漂っています。しかし、この場所は非常に強い気が集まるため、それがマイナスに転じれば効果も強力となる可能性があることに注意が必要です。呪いの噂が絶えない場所であるため、無謀な行動は避けましょう。
また、貴船神社の参道脇にも呪いの痕跡が見られます。参道は日中でも薄暗く、木の陰が広がります。藁人形を木の幹に打ち付けるのに適した場所が多く存在し、こうした木には呪いの儀式の痕跡が残っています。特に丑の刻参りの跡が見つかった場合、藁人形は速やかに処分されますが、木自体にも負の気が宿るため、神聖なものとして扱われています。
さらに、貴船神社には呪いの内容が記された呪いの絵馬も奉納されています。絵馬は一般的には願い事を記すものですが、中には人を呪う内容の絵馬も存在すると言われています。これらの絵馬にも怨念や負の感情が込められており、興味本位で探すことは慎むべきです。
貴船神社のスピリチュアルな見どころ
ここまで、貴船神社にまつわる呪いに焦点を当てて説明しましたが、貴船神社はその他にも多くのスピリチュアルな要素が存在します。呪いの側面に焦点を当てるのではなく、ポジティブなエネルギーを体験することもできるでしょう。
例えば、貴船神社では水占いが行われており、水に浮かべたおみくじから内容が現れると言われています。また、御神水と呼ばれる神聖な水があり、その水を飲むことや持ち帰ることでパワーを得ると信じられています。これらのスピリチュアルな要素を楽しんで、ポジティブな気を感じてみることができます。
最後に、貴船神社を訪れる際にはお清めスプレーやパワーストーンを持参することをおすすめします。これらのアイテムは貴船神社のポジティブなエネルギーを引き寄せ、悪い気から身を守る助けになるでしょう。
貴船神社の呪いに焦点を当てながらも、その他のスピリチュアルな要素を楽しむことができる場所であることを覚えておいてください。
まとめ
京都の貴船神社には呪いにまつわる噂があるということで、詳しく紹介をしてきました。
現在では、貴船神社は縁結びのパワースポットとして知られており、美しい四季の風景も楽しめる京都市内でも屈指の観光名所です。しかし、特に呪いに焦点を当てた噂が広まっており、それについての由来と儀式が紹介されています。
貴船神社をさらに奥に進むと奥宮と呼ばれる場所があります。そこでは呪いの儀式が行われ、藁人形に五寸釘を打ちつけることで呪いの効果が得られるとされています。また、貴船神社の参道や周辺にも呪いの痕跡が残り、藁人形や呪いの内容が記された絵馬が存在します。
しかし今回ご紹介した呪いの儀式「丑の刻参り」の本来の意味は貴船神社に、丑の年、丑の月、丑の日の丑の刻にお参りすると願いが叶うとの伝承があり、これが丑の刻参りの由来とされていますので、実は呪いではなく心願成就するというものでした。
貴船神社に関する「呪い」といったネガティブな噂が先行している広がっていますが、本来の意味はそうではなく、貴船神社のスピリチュアルな要素もあり、ポジティブな体験を求めることができる場所です。
京都市内で鞍馬山の中で自然と一体となりながら感じ取れる古来からのエネルギーをぜひ感じ取ってみてください。